<Header>
<Author: 白居易>
<Title: 初除戶曹喜而言志>
<Format: 格式不明>
<Year: 1964>
<BookName: 漢詩大系  白樂天>
<Translator: 田中克己>
<style: 現代文無假名>
<style2: 日本現代譯文無假名標注>
<TranslatedTitle: 初めて戶曹に除せられ喜びて志を言ふ>
<BookPage: 128-130>
<UsedPage: 3>
<Feature: 1, 4>
<End Header>
<Poem>
詔授戶曹掾，
捧詔感君恩。
感恩非爲己，
祿養及吾親。
弟兄俱簪笏，
新婦儼衣巾。
羅列高堂下，
拜慶正紛紛。
俸錢四五萬，
月可奉晨昏。
廩祿二百石，
歲可盈倉囷。
喧喧車馬來，
賀客滿我門。
不以我爲貪，
知我家內貧。
置酒延賀客，
客容亦歡欣。
笑云今日後，
不復憂空尊。
荅云如君言，
願君少逡巡。
我有平生志，
醉後爲君陳。
人生百歲期，
七十有幾人。
浮榮及虛位，
皆是身之賓。
唯有衣與食，
此事粗關身。
苟免飢寒外，
餘物盡浮雲。
<End Poem>
<Translation>
詔あって戸曹の属官を授けられたので、その詔書を捧げもち君恩の厚いのを感じた。感じたのは自分のためではない、祿養が親にまでおよぶからである。兄弟すべて官吏となり、嫁どもも衣や成をととのえた。 みな両親のいるさしきの下にならび、かしましく祝辞を申しあげる。俸給は四、五万銭で、これから毎月とも朝晩にごちそうをさしあげられる。廩禄は二百石なので、毎年、米倉を満たすことができるのだ。がやがやと車馬で祝賀の客がやって来て、この人たちで家じゅう一杯となった。酒宴をひらいてこの客たちをもてなすと、みなぅれしそうな顔になった。笑っていうには「今日からは、酒樽のからになる心配はないね」と。自分も答えた「仰せのとおりだが、ちょっと待ってくれ。ふだんの志があるが、酔いにまかせて弁ずる。人生は百歳がかぎりというが、七十歳だって何人あるかね。その人生で虚名や虚位は、身のアクセサリーにすぎない。ただ衣と食とは、身に欠くべからざるものなのだ。だから飢えと寒さとを免れられたら、外の物はみな浮雲のごときものなのだ」と。
<End Translation>
<Formatted Translation>
詔あって戸曹の属官を授けられたので、その詔書を捧げもち君恩の厚いのを感じた。
感じたのは自分のためではない、祿養が親にまでおよぶからである。
兄弟すべて官吏となり、嫁どもも衣や成をととのえた。
みな両親のいるさしきの下にならび、かしましく祝辞を申しあげる。
俸給は四、五万銭で、これから毎月とも朝晩にごちそうをさしあげられる。
廩禄は二百石なので、毎年、米倉を満たすことができるのだ。
がやがやと車馬で祝賀の客がやって来て、この人たちで家じゅう一杯となった。
酒宴をひらいてこの客たちをもてなすと、みなぅれしそうな顔になった。
笑っていうには「今日からは、酒樽のからになる心配はないね」と。
自分も答えた「仰せのとおりだが、ちょっと待ってくれ。
ふだんの志があるが、酔いにまかせて弁ずる。
人生は百歳がかぎりというが、七十歳だって何人あるかね。
その人生で虚名や虚位は、身のアクセサリーにすぎない。
ただ衣と食とは、身に欠くべからざるものなのだ。
だから飢えと寒さとを免れられたら、外の物はみな浮雲のごときものなのだ」と。
<End Formatted Translation>